神奈川県【箱根寄木細工】箱根の豊かな自然が生み出した伝統工芸!! 有名なお土産「秘密箱」

箱根寄木細工『秘密箱』12回仕掛け

神奈川県には日本を代表する伝統工芸品「箱根寄木細工」が造られています。箱根寄木細工は、200年も前の江戸時代に誕生した伝統工芸品です。ところが現代人が見ても驚くような精巧で緻密なデザインが施されています。今回は神奈川県箱根寄木細工・箱根の豊かな自然が生み出した伝統工芸について詳しくご紹介します。

①秘密箱などで有名【箱根寄木細工】とは?

秘密箱などで有名【箱根寄木細工】とは?

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箱根寄木細工とは、神奈川県の箱根周辺で造られる寄木細工の木工芸品のことです。具体的には箱根町の畑宿地域・箱根湯本地域、小田原市、南足柄市で造られています。箱根寄木細工の読み方は「はこねよせぎざいく」と読みます。

❶寄木細工とは?

寄木細工とは、色や木質が異なる複数の木材を組み合わせて、木口のデザインを造りだす木工芸のことです。木口のデザインとは、イメージ的には万華鏡をのぞいた時のような鮮やかなデザインのことです。デザインには幾何学模様や日本古来から伝わる伝統的なデザインが造りだされます。

❷箱根寄木細工の歴史

こちらでは箱根寄木細工の歴史を3つに分けてご紹介します。

①箱根の畑宿で挽物細工が造られ始める

弘治2年(1556年)、今から約460年前の戦国時代に箱根の畑宿で初めて挽物細工(ひきものざいく)が造られるようになりました。挽物細工とは削ったり、磨いたりして造る器具のことです。挽物細工の技術が将来箱根寄木細工の誕生に貢献することになります。

②箱根寄木細工の誕生

弘化年間(1845〜48年)に、畑宿出身の石川仁兵衛(いしかわにへい)が寄木細工の技術を、当時寄木細工が盛んだった静岡から持ち帰り、箱根畑宿で造りだしたことから箱根寄木細工が誕生しました。もともと寄木細工の発祥は江戸幕府の三代将軍・徳川家光が駿府の浅間神社建立の時に携わった各地の名工の技術が基になっているといわれています。また畑宿は小田原と箱根のちょうど中間地点にあり、江戸時代には宿場町として栄えていました。

③さまざまな革新的技術の誕生

明治時代になると箱根寄木細工はさまざまな革新的技術が誕生します。明治25年に白川洗石がミシン挽き木象嵌の技法を完成、明治27年に大川隆次朗が秘密箱を考案、明治30年に山中常太郎が組木細工を考案などです。これらの功績により箱根寄木細工は技術・品質・出荷量とも大きく発展します。

▲箱根寄木細工で一番有名なのはこの「秘密箱」です。この写真の箱は21回の手順を踏むと開けることができます。

▲「コインが消える箱」コインを中に入れて反転させるとコインが消えます。さらに反転させるとコインが現れます。

❸箱根寄木細工の特徴

箱根寄木細工の特徴は次の通りです。

①箱根周辺でのみ造られている

箱根寄木細工は、箱根町の畑宿地域・箱根湯本地域、小田原市、南足柄市のみの限られた地域のみで造られています。現在、およそ16工房が活動中です。

②1人の職人が完成まで単独で造っている

箱根寄木細工は、一般的な工芸品のように分業制はとっていません。最初から最後まで1人の職人が単独で造っています。

③地元の木材が材料に使われている

箱根寄木細工は、ほぼ地元の木材を材料に使っています。理由は箱根は山が多く、土地の高さが異なり、さらにさまざまな種類の樹木が育っているからです。そのため色・木質が異なる50種類以上の樹木を箱根寄木細工の材料として使うことができます。とくにこの点が他の地域ではマネができない点です。

❹寄木模様の種類はどれくらいあるのか?

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寄木模様の種類はベースではおよそ50〜60種類です。さらに材料の木材の色・配置・組み合わせを変えるとおよそ200種類以上あるといわれています。よく使われる寄木文様は次の通りです。

①市松(いちまつ)

市松とは色違いの正方形を碁盤の目のように並べた文様のことです。マンガ「鬼滅の刃」に使われていることで有名です。

②亀甲(きっこう)

亀甲とは、六角形を亀の甲羅のように並べた文様のことです。亀は縁起が良い生き物なので、箱根寄木細工にはよく使われています。

③矢羽根模様(やはねもよう)

矢羽根模様とは色違いの矢の羽の部分を連続で並べる文様のことです。魔除けや正月などの縁起物によく使われています。

➁【畑宿寄木会館】寄木細工の体験ができる‼︎

【畑宿寄木会館】寄木細工の体験ができる

畑宿寄木会館とは、神奈川県足柄下郡箱根町畑宿にある箱根寄木細工に関する総合的な施設のことです。箱根寄木細工の展示・販売・寄木細工のコースター作りが体験できます。通称「寄木細工の里」といわれています。ここに行けば箱根寄木細工のことがすべてわかります。

➂【飛龍の滝】寄木細工の里近くの絶景滝‼︎

【飛龍の滝】寄木細工の里近くの絶景滝

飛龍の滝とは神奈川県足柄下郡箱根町畑宿にある滝のことです。飛龍の滝の読み方は「ひりゅうのたき」と読みます。名前の由来は、滝の形が龍に似ているからです。飛龍の滝は上段が約15m、下段が約25mで、2段に別れた滝です。結構、岩が崩れているので近くで見る時は注意が必要になります。どちらかというと癒し系の滝です。

▲滝へのルートはなかなか険しく、畑宿寄木会館から30分前後掛かります。歩きやすい靴を履いてトレッキングしましょう。

④畑宿寄木会館へのアクセス情報

こちらでは畑宿寄木会館へのアクセス情報について詳しくご紹介します。畑宿寄木会館の住所は「神奈川県足柄下郡箱根町畑宿」です。

❶箱根温泉から畑宿寄木会館への車でお越しのルート

箱根湯本(神奈川県足柄下郡箱根町湯本) ⇒ 国道1号 ⇒ 須雲川IC 出口 ⇒ 畑宿寄木会館

総移動距離は約7.9 km、移動時間は約14 分で着きます。

箱根寄木細工 まとめ

箱根寄木細工『秘密箱』12回仕掛け

今回は神奈川県箱根寄木細工・箱根の豊かな自然が生み出した伝統工芸についてご紹介しました。神奈川県の箱根周辺には日本を代表する木工芸品「箱根寄木細工」があります。精巧で緻密で、しかも飽きがこないさまざまな種類のデザインが施されています。神奈川県の箱根周辺を訪れた時には、ぜひ箱根寄木細工をご覧になってみることをおすすめします。

YOSEGIZAIKU 箱根寄木細工
日本屈指の樹種を誇る箱根山系。 様々な樹木が持つ自然の色を活かし、それぞれ集めて精緻な幾何学模様を作り出す技術、それが箱根寄木細工です。 寄木細工とは、その名の通り「木を寄せ集めて」つくる工芸品のこと。

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