早春を告げる伝統行事「山焼き」をご存知でしょうか?山焼きは以前は日本の各地の山で行われていた伝統行事です。ところが現在では山焼きを行っている場所はかなり少なくなってきました。そんな中、迫力満点の山焼きを行っている場所が奈良県の「曽爾高原」です。では山焼きとは一体どんなもので、なぜ現在でも曽爾高原で行われているのでしょうか。今回は奈良県の曽爾高原に春の訪れを告げる山焼きと周辺の絶景スポットについてわかりやすくご紹介します。

【曽爾高原】奈良県の絶景の高原はどんなところ?

曽爾高原とは奈良県・宇陀郡曽爾村(うだぐんそにむら)・大字太郎路(おおあざたろじ)にある高原のことです。曽爾高原の読み方は「そにこうげん」と読みます。倶留尊山(くろそやま)と亀山の間にあります。名前の由来は古事記に登場する「曽爾」という地名が名前の由来です。「曽爾」には石礫(せきれき)の多い土地という意味があります。つまり「曽爾」とは足場が非常に悪い土地ということです。

❶曽爾高原の標高・面積

曽爾高原の標高は約700mです。面積は約38haで、東京ドーム約8個分です。

❷山焼きが有名

曽爾高原は山焼きが有名です。山焼きが行われる時期は毎年2〜3月ごろです。具体的には冬場に曽爾高原を覆っていた古いススキが枯れたころが曽爾高原での山焼きのシーズンになります。

❸山焼きとは何か?

山焼きとは、山全体の雑草を焼き尽くすことをいいます。もともとの目的は牧草地の確保、採草地の確保、森林化の防止、病害虫の発生予防などです。およそ1000年以上前から行われ、現在では季節の風物詩、伝統行事になりました。

❹現在でも曽爾高原で山焼きが行われている理由

現在でも曽爾高原で山焼きが行われている理由は、山焼きによって出た灰を、春に芽吹くススキの生育の肥料にするためです。実は曽爾高原で採れるススキはかやぶき屋根などの材料になる貴重なススキなので、現在は住民らでつくる「曽爾高原を守る会」が主導して山焼きを続けています。また最近では曽爾高原での山焼きを見学するために多くの人たちが訪れるようになりました。

❺どの季節に行っても綺麗

曽爾高原のススキはどの季節に行っても綺麗です。春から夏にかけての曽爾高原は一面に絨毯が敷かれたようにススキで緑一色に染まります。また秋には銀色・金色に輝きます。そして冬を迎え、山焼きが行われ一面がススキの灰で覆われるということです。曽爾高原はお亀池、麓にある沼、頂上から見ても綺麗です。

鎧岳とは?

鎧岳とは奈良県宇陀郡曽爾村・葛(かずら)にある山のことです。鎧岳の読み方は「よろいだけ・よろいがだけ」と読みます。また別称「雄岳(おだけ)」とも呼ばれています。標高は894mです。名前の由来は、まるで天(空)にも届くような大きな鎧を着たような雄々しい(勇ましい)岩山であることから名付けられました。ちなみに鎧岳と兜岳は隣同士の山です。曽爾村側からみると鎧岳は右側、兜岳は左側です。2つの山を比べると鎧岳の方が兜岳の方よりも縦に尖ったような形をしています。

兜岳とは?

兜岳とは奈良県宇陀郡曽爾村今井にある山のことです。兜岳の読み方は「かぶとだけ」と読みます。また別称「女岳(めだけ・めんだけ)」とも呼ばれています。標高は920mです。名前の由来は鍬形の兜(くわがたのかぶと)のような形をしているところから名付けられました。鍬形の兜とは、日本の戦国時代に武士がよく被っていた兜のことです。鎧岳と兜岳は隣同士の山なので、どちらか一方に登る時は両方まとめて登ることをおすすめします。両方とも1000m以下の山なので、どちらもそれほど苦もなく登ることができます。

屏風岩公苑とは?

屏風岩公苑とは奈良県宇陀郡曽爾村長野にある断崖絶壁の名所のことです。屏風岩公苑の読み方は「びょうぶいわこうえん」と読みます。屏風岩公苑の名前の由来は、柱状節理(ちゅうじょうせつり)の断崖絶壁が、まるで屏風のように垂直にそそり立っているからです。柱状節理とは、溶岩がゆっくり冷え固まってできた切り口が規則的な柱のような形をしている岩石のことです。シーズン中には岩壁にはミツバツツジ、麓にはたくさんのヤマザクラが咲き誇り、清らかで美しい自然の景色を眺めることができます。

済浄坊の滝とは?

済浄坊の滝とは奈良県宇陀郡曽爾村・小長尾(こながお)にある滝のことです。済浄坊の滝の読み方は「さいじょうぼうのたき」と読みます。名前の由来は昔、仏寺「済浄坊」の修験者がこの滝で身を清め、炊煙大不動明神の霊を仰いだことが名前の由来です。落差は5mですが、緩やかで優しい流れの滝です。

H2 曽爾高原へのアクセス情報

こちらでは曽爾高原へのアクセス情報について詳しくご紹介します。曽爾高原の住所は「奈良県宇陀郡曽爾村大字太郎路」です。

❶曽爾村役場から曽爾高原への車でお越しのルート

曽爾村役場 ⇒  県道784号 ⇒ 県道81号 ⇒ 曽爾高原

総移動距離は約7km、移動時間は約12分で着きます。

まとめ

今回は奈良県の曽爾高原に春の訪れを告げる山焼きと周辺の絶景スポットについてご紹介しました。曽爾高原で行われている山焼きは広大な草原を焼き尽くす炎の祭典です。圧倒的な迫力に、初めて見た方は忘れられない思い出になることでしょう。また曽爾高原の周辺の絶景スポットでは大自然がつくりだした神秘的な光景を鑑賞することができます。もし奈良県を訪れた時には、ぜひ曽爾高原と周辺の絶景スポットに立ち寄ってみることをおすすめします

曽爾高原
日本300名山の一つ倶留尊山(標高1038m)。この山から亀の背に似た亀山(標高849m)を結ぶ西麓に広がるのが曽爾高原です。

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